Yコンビネーター2018 summer Demo 1st Day採択企業63社のうちバイオ関連企業は何社あるの?
ここでは詳しい説明は不必要かと思いますが、世界最高のアクセラレーターとして名高いYコンビネーター(YC)。近年では、バイオ・ヘルスケア企業の採択も増えており、私も毎回採択企業には注目しております。
そんなYCですが、2018 Summer Demo Dayが8/21に開催されました。
すでにTechCrunch等でアナウンスがある通り、今回のDemoDayには計63社が登壇しました。
↓63社の紹介は以下の記事を参照ください。
YC 2018 Summer参加社のうち、広義のバイオ・ヘルスケア関連企業を数えてみると、なんと23社もありました!!なんとその割合、36.5%!!
ゴリゴリの創薬から、医療機器、環境、食品など多岐にわたります。
一覧を眺めたところ、本当に食品系が多いです。
メンフィスミート、ソイレントなどがその急先鋒だったと思いますが、それを後追いするような企業が本当に増えています。
各社がどういった会社か、調べてみたいと思います。
資金調達情報 2018.8.23
今日は1件の資金調達の情報がありました。
1、410 Medical がシリーズBで$3.1M を調達
2013年にノースカロライナ州ダーバンで設立された410Medicalが$3.1Mを調達しました。今回のリードはAIMグループで、North Carolina Venture Capital Multiplier Fund, Kleinheinz Capital,WakeMed Health & Hospitalsが参加しています。
AIMグループというのは、ライフサイエンス関連ベンチャーに投資するエンジェル投資家のネットワークの様です。アメリカすげー。
410Medicalは、今回投資に参加しているWakeMedと共にLifeFlowという医療機器を開発しており、2017年にFDAに承認を得ています。LifeFlowは併結性ショック症状の患者の点滴による蘇生に使用されるデバイスです。動画があったので載せておきますがなんかすげーっす。
このデバイスを使うことで、看護師さんが点滴をするのに要する時間が半分になったそうです。正直点滴とかイノベーション無いと思っていたけど、そこにニーズを見出すのはすごいですね。
因みにCEOのKyle氏はグラクソスミスクライン、アボットを経て、Lq3 Pharmaを創設後、当社を設立したようです。スタンフォードのMBAホルダーです。
今回の資金で、どういった医療機器が誕生するのか楽しみですね。
https://410medical.com/news-events/410-medical-completes-new-financing/
今日は以上です。
資金調達情報 2018.8.22
2018年8月21日に発表があったバイオ・ヘルスケアベンチャーの資金調達情報についてまとめました。
1、RecombineticsがシリーズAで$34M調達
2008年にミネソタ州セイントポールで設立されたRecombineticsがシリーズAで$34Mを調達しました。今回の投資家は明らかになっていません。
設立以降$28Mを集めていて、今回のファイナンスで$260Mのバリュエーションになったとの事です。
当社は、TALEN、CRISPERの遺伝子編集技術を用いた3製品を提供しています。
・Surrogen:ヒト病態を模したモデル動物の提供
・Regenevida:移植可能なヒトの細胞、臓器を豚で作製する
・Acceligen:優秀な特徴を持った動物を作製する
遺伝子編集で家畜の生産が結構行われていますね。日本では中々ここまでやるのは難しいのではないでしょうか。さすがアメリカですね。ツノのない牛とか作ってるし。
ツノのないメリットがよくわからんけど。
2、MBio DiagnosticsがシリーズBで$6Mを調達
2009年にコロラド州ボルダーで設立されたMbio社がシリーズBで$6Mを調達しました。今回のリードは以前から提携していたHeska Corporation (NASDAQ上場)です。
本資金を持って、プラットフォーム開発、製造設備の構築を行うようです。
当社は、数分でラボレベルの解析をできるポータブルリーダーの開発を行っています。詳細はわかりませんが、細胞、たんぱく質、核酸など色々なものを検知できるようで、メディカルだけでなく、農業、食品、軍事にも使えるとのことです。
個人的には、使いどころのよくわからないサービスで、ニーズがあるのか心配です。
3、RenoviaがシリーズBとDebtで$42Mを調達
ボストンにあるRenovia社がシリーズBとDebtで$42Mを調達しました。今回のリードはPerceptive AdvisorsとAscension Venturesで、Longwood Fund, Inova Strategic Investments, Cormorant Asset Management, OSF Ventures and Western Technology Investmentが参加した模様です。
当社は医療機器ベンチャーで、骨盤底の筋肉が衰えることで発症する尿漏れを治療する機器を作製しています。骨盤底の筋肉は出産などで衰えることから60歳以上の女性の1/3が苦しんでいるそうです。
すでに1stパイプラインはFDAの承認を得ており、第二世代の開発を今回のファンディングで進めるようです。他にもパイプラインとしては、診断機器も開発しています。
調べてみると日本でも骨盤底の筋肉の衰えによる尿漏れに苦しむ女性が多く、食事や運動によるトレーニングが一般的なようです。
ニーズはありそうなので、ぜひ日本でも開発してもらいたいと思います。
本日の調達は以上です。
結構疲れますね。。。